令和4年9月議会一般質問
1項目目、「ケミコン跡地に建設が予定される新市民ホールについて」
1.この案件についきましては、過去2回一般質問を行ってきました。まずは、私の今までの質問内容を簡単に述べさせていただきます。
(1)最初は、令和元年12月議会での一般質問です。この時点では、市民アンケートの結果も受けて、ホールの形態は平土間式ホールで、そこに移動式の座席を備える多目的ホールを中心に議論が進んでいましたが、私は「多目的は無目的になる」可能性もあることから、特色のあるホールを検討すべきではないかと提案し、小さくても良いから、音響の良い、都下でも有数なホール、「浜中ホール」と呼ばれる位の良質な音楽ホールを、30年~50年先を見据えて、作るべきだと申し上げ、質問を行いました。
(2)次は令和2年9月議会の一般質問です。
前回の質問を具体化するため、また、移動客席よりも、固定席の方が安いかもしれないと提案したことから、800席ほどの良質な音楽ホールを作るための建設コストとランニングコストについて、試案を申し上げ質問を行いました。試案を作る際、参考にしたのは、「東青梅1丁目地内事業用地等特別委員会」が視察した千葉県勝浦市の多機能ホール・キュステの資料と、②私の知り合いの舞台装置・美術の専門家の意見、及び③劇場・ホールに精通したコンサルタント会社代表の一級建築士のデータ・意見でした。その時点で想定したホールは、他の自治体で一般的な会議室等を併設した公共施設としてのホールで、800席ほどのホールです。結論として、800席のホールを公共施設の一般的な延べ面積施設とすれば、建設費は概ね25~30億円、管理運営のランニングコストは60百万円程度となると試算しました。その後の物価上昇、建設コストアップで、2年前の試算よりも価格は上昇していると思いますが、この時点ではこの数字を基に質問しました。
(3)なお、その時点で、新市民ホールの建設の具体化については、一般市民・専門家・有識者により組成される「ホールに関する懇談会」での検討を参考にするとなって いたため、質問の中で、固定式ホールを検討案として残し、私の試算を懇談会での建設費等の議論のたたき台として、使う事を切望しました。懇談会では、新市民ホ ールのあり様について、様々な検討が行われた思いますが、私は前2回の質問で繰り返した通り、30年50年先を見据えた立派なホールを残したい、音楽ホールなら26 市NO1の音響の良いホール、青梅の魅力に繋がる文化の拠点にしたいとの思いは変わっていません。変わらない思いの中で、前回の質問から2年が経過し、懇談会での 検討も煮詰まって来た感もありますので、それを踏まえ今回改めて質問をいたします。
(1回目)
(1)改めて、懇談会を組成した目的と経緯について、またメンバー構成と会長・副会長選任経緯について伺います。
(2)コロナの影響で開催日程が遅れたと思いますが、懇談会開催の当初計画と実施実績、また、懇談会での検討の具体的な会議の流れ、及び結果としての建設計画の遅れ について伺います。
(3)ホールについての具体的な意見の主なものをお示しください。
(4)ホールの建設費等予算に関連する議論はどの程度深められましたか?この項目1回目の質問とします。
(2回目)
私は、ホール建設をめぐる環境を次のように捉えています。
・ネッツたまぐーには270席の平土間のホールがあります。
・平土間プラス移動式座席のホールは災害時の避難場所としても利用できるとしていますが、コロナの関係もあり、自治会館の利用を含め避難場所を各地に準備し始めています。
・かつての市民会館には600席弱の固定式ホールがあったことから、新市民ホールも以前と同様なホールで、当然にして以前よりも良質でかつ市民に使いやすいホールができると思っている市民は多いと思います。
・現状市内にホールがないため、合唱団等発表の場所としては、ゆとろぎ等を借りているこの状況が長期化するにつれ、その不便さから早く市内にホールをという声が高まっています。と同時にネッツたまぐーの実績からも平戸土間プラス移動式ホールでは十分な音響が保てないとの声もききます。
次に第5回(令和4年7月1日)までの懇談会の議論についてです。
懇談会での議事録の一部を拝見して、私が今まで述べて来た意見・提案に近いものもが多いこと、また委員の皆様から示唆に富むものが、数多くありますので、そのいくつかを紹介します。
(1)ホールの形態・規模に関して
・200席のバンケットホールならすでに平土間で文化交流センターにあるので、これからどのように棲み分けをして行くのかが大事かなと思う。
・駅から近いし、場所から考えればそんなに競争力がないところではないと思う。仮にひな壇型のホールを作ったとしても、他の地域のホールとある程度対抗できると思う。
(2)機能に関して
・たまぐーの多目的ホールでは展覧会・展示を含め文化芸術活動を行うには無理がある。
・本物の文化芸術に触れられる機能が欲しい。
(3)活用方法に関して
・ゆとろぎの稼働率が高いことを考えると同様の施設を作ると非常に効果的な気がする。
・市内の人たちに活用してもらうようにする必要もありますが、青梅にこんな面白いものがあることを発信していくようなことができるといいのかと思う。
(4)広域連携に関して
・児童合唱団、市民合唱団、吹奏楽団などの定期演奏会等、全部市外に行っている。市民優先なのでなかなか予約が取れない。秋ですと羽村の文化祭、福生の文化祭と 重なるとその期間は使えないとかいろんなことがある。
(5)コストに関して
・建設した以上はちゃんとした性能のいいホールにしていかなくてはいけない。実は建設費だけ考えてはいけなくて、それ以降の維持管理費とか、そのお金を含んで、 作った以上はそれをずっといいものにして行く、音響効果もいいし、照明もいいし、皆さんが集えるホールにするには、それだけのお金を出していかないと、いいホ ールはできない。その他様々な貴重な意見がありますが、省略するとして、基本となるコンセプトに関し、私が注目した意見を紹介しますと
・青梅に住む私たちが、身近で芸術文化に触れることができる施設が欲しい。市民が主体的に参加して、生き生きと相互にかかわりあいながら文化を創造したり、地域 の魅力を発信していくための施設、50年先までの中核となる市民ホールを残さなければならないと考える。この意見は正に、私の考え・今まで質疑提案してきたこと と同意見と考えます。
(質問です)
極端に言えば、中途半端なものを作るなら、作らない方がよい。貴重な市民の税金を使うなら、①30年~50年先まで残る良いもの、②特色のある光るもの、③青梅にし かないと言われるような立派なものを作るべきだと考えますが、答弁を求めます。
(3回目)
8月22日に開催された第6回の「ホールに関する懇談会」での議論から質問します。途中から傍聴しましたが、委員各位の熱心な議論の結果、ホールのあり様についてかなり方向性が明確になったと感じました。スケジュールとして、9月ないし10月に予定される懇談会で、議論し完成した報告書を市長に提出するための、報告書骨子をたたき台として議論する回でありました。頂いた、検討用の報告書(骨子案)は4項目に分かれており、①「新たな施設」に求められるもの(コンセプト)②「新たな施設」の機能・形態 ③ホールの運営 ④付帯決議となっています。私が取り上げて来たホールのあり様については2項目目で取り上げられ、交流施設として求められる機能、設備・多目性という小項目の中で、「中規模ホールと多目的ホール(会議室、バンケット、リハーサル室等)の併設という形で明記されました。2つのホールを持つというのが、ほぼ委員の総意であり、そして、ここでいう中規模ホールとは、500~600席を擁する市民が使いたいホールで、かつ専門家の演奏等が可能なまた、舞台芸術の発表が可能となるホールとされました。そして座席については移動式にこだわる委員の方もおられましたが、芸術発表のホールとなれば普通は固定式である。鑑賞する際、移動式ではどうしても動いてしまうとの指摘がありました。併設される多目的ホールは、平土間で街の広場としての機能を持つものとのコンセプトです。今まで、新市民ホールについては、平土間か階段式ホールかの二者択一の議論が中心でしたが、2つをうまく融合し、かつ芸術性の高い・文化発信の基地たるべきホールを作る方向性が示されたことは、私としては、高く評価いたします。主張して来た30年~50年先を見据えた良質な立派なホール実現に一歩踏み出したと委員各位に敬意を表します。
(質問です)
(1)専門の演奏家が公演できるホールとしての中規模ホールで席数は500~600席に意見が集約されたようですが、意見集約の過程で、5~600席が適切とされた理由をお 示しください。
(2)最終的には市長への報告書が出た後、特別委員会の議論を経て、市長自らが様々な観点から判断されることに、なると思いますが、課題であった、平土間か階段式か に新たな併設案が出て来ました。私としては、この案を是非進めて欲しいと思いますが、現時点で、市長にこの点どう評価されるか伺います。
(4回目)
ホール建設についての今後の進め方について伺います。
(1)年内になると思いますが、懇談会の報告書を受けて、その意見をどのように検討に反映させ、ホールの実現に具体化していくのか伺います。
(2)併設案が報告され、是非実現して欲しいと思いますが、かつてのアンケートの市民の意見とどう整合させるかが一つの課題であると考えます。懇談会は市の考え方と市民意識の差を埋める役目があるとの意見がありました。この間の議論は重いと思います。懇談会報告書に沿った形で進めるとして、市民にどのように理解をお求め ていくのか、併設案を具体化する際、更なる市民参画を求め、拡大懇談会のようなものも考えられますが、方針について伺います。
(3)専門家の公演等が可能な良質なホールと平土間の多目的ホール併設の複合施設の場合、賑わいの創設がホールの稼働率向上にも繋がると考えますが、どのようにこれを実現して行く考えかお示しください。
(4)予算について伺います。併設案で行くにせよ元の案で行くにせよ、予算についての具体化が必要と思います。併設案にしても、別々の建物にするのか1つの建物で機 能を分けて行くのかについて異なると思います。予算の検討はどう進めるのか伺います。
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