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議会の活動報告Congress report

報告内容

「令和2年12月議会一般質問」
(私の質問、1回目)
通告に従い、2 項目の質問をいたします。 1 項目目
「ケミコン跡地に計画される、新市民ホールについて」・・・
(建築費、ランニングコストを考察して)

1、「東青梅1丁目地内諸事業用地等利活用構想」(以下、「利活用構想」)で計画される「新市民ホール」につきましては、800人から1000人規模の平土間ホールに可動式のひな壇型客席を設置する、多機能型ホールの案を中心に検討が進められてきましたが、私は、昨年12月議会の一般質問で、
(1)小さくても良いから、都下26市で最も音響の良い固定客席型の音楽ホール「浜中ホール」と呼ばれる位なホールを作ってはどうか!その時点では固定客席のホールの方が安いかもしれない?と提案し検討をお願いしました。
(2)一方、私の質問とほぼ同時期の令和元年11月の市民アンケートでは、郵送アンケート総数1500件に対し、回答が406件と少ないながら、多機能型ホールを一つ作るが41、1%で1位、劇場型ホールのみ作るは2位の25,9%。同時に行われたインターネットアンケートでは、いずれも不要との回答が21.5%もありました。また理由として最も多かったのが、コストがかかるからで、市民の皆様の市財政への影響を心配されるお気持が、見え隠れする結果となっております。
(3)また、市議会の動きですが、本年1月、市議会の「東青梅1丁目地内事業用地等特別委員会」(以下、特別委員会)が多機能ホールの先進事例として、勝浦市の「勝浦市芸術文化センター(キュステ)」(以下、キュステ)を視察しております。このホールは移動席を地下に収納し、音響も良さそうということで、委員の方々の好評価を得ておりますが、稼働率の低さと経費負担についての考慮を指摘しています。
(4)さらに、広く市民の皆様の意見を聞くための「新市民ホールに関する懇談会」(以下懇談会)を設けることになり、市民委員の公募が行われ、既に市民委員は決まっています。
一方、今までホールに関する金額面・コスト面の検討がなされて来ませんでした。この点での検討がなければ、ホール建築の議論は進まないのではないか?そこで議論のたたき台になれば幸いと思い、ホールに関する建築費・ランニングコストの私なりの試算(私算)を作ってみました。
但し、コロナ禍です。アフターコロナの劇場作りは異なる物になるかも知れませんが、現状が回復するとして、提案し質疑を進めます。
この建築費・ランニングコストの試算(私算)を作るに際して、参考にしたのは、
①特別委員会が視察した勝浦・キュステの資料と、市議会リポート187号、②私の知り合いの舞台装置・美術の専門家の意見。彼は有名俳優歌手の数多くの舞台を手掛ける他、大学で教鞭も取っています。(以下舞台専門家)、及び、③劇場・ホールに精通した民間建設コンサルタント会社代表の一級建築士(以下一級建築士)のデータ・意見です。
この後、数字を羅列しますが、事前に資料・データをお渡ししてありますので、宜しくご答弁下さい。
Ⅰ、先ず建築費から考えます。
1、最初に特別委員会が視察した勝浦市のホール、キュステですが、先方から頂いた資料と大変良く報告をまとめられた市議会レポート187号によりますと、
(1)建物の延床面積は、4,694㎡、旧市民会館の後に建設した「ネッツたまぐーが」3、903㎡ですから、その約1.5倍の大きさです。
(2)工事費は、2,546百万円余、㎡単価、542千円
(3)総工費は 2,726百万円余、㎡単価、580千円です。この中に、設計費が61.9百万円、舞台設備428百万円余が計上されています。
施設概要として、
 ・1階に、ホール・大会議室・楽屋(大・小)・管理室などがあり、
 ・2階に、集会施設(和室・調理室・多目的室)などがあります。ホールは広さ1,232㎡、座席826席(1階402席、2階424席)。1階は移動観客席となっており、席は電動で床下に収納でき、平土間の空間として多目的に利用できる他、2階席、下部にある大会議室との一体利用ができる構造となっており、視察した委員各位も好評価を与えています。

2、次に、舞台装置・美術の専門家の考える理想の劇場についてです。
 まず、 席数は演劇中心の劇場なら800席で良いが、一流のコンサートを 考慮した音楽ホールなら1000席から1200席欲しい。加えてロビー、楽屋等の空間を広く取りたい。ロビーはギャラリーとしても使える使い勝手の良いものにする。音楽との兼ね合いから、反響版の格納スペースを十分取る。また、舞台の袖は広く、物品の搬入口も広くする。また、耐震を十分考慮し、見えない部分を充実させる。この前提で。席数を1、000から1、200とすると、
(1)工事単価は、㎡単価で750千円
(2)延床面積は7000㎡から8000㎡となり、
(3)工事費だけで。50億円から60億円となります。これに加え
(4)備品(ピアノ、大道具備品(平台等)、ロビー廻り、楽屋)が工事費の10%位で5〜6億円。設計費は工事費の3%で7〜8千万円。
(5)音楽ホールを意識するなら反響版が重要で、5億位を考える必要がある。
*因みに、音響に関しては、直接音+一時反射の残響が重要で、演劇の1.2〜1.3秒に対し、音楽では1.8秒〜2.0秒が求められるとのこと。反響板を利用して1.8秒位に設計すれば、利用しない時1.3秒位に出来る。とのことであります。そうすると、総建築費は60億円から70億円となり、総建築㎡単価は85万円を超えます。これは、あくまで、舞台専門家の考える理想の劇場であります。但し、どのような付属施設を併設するかによって、全く異なった大きさとなりますが、利活用構想の資料によりますと、
①854席のゆとろぎ大ホールを擁する羽村市生涯学習センターの延床面積は9,591㎡です。一方これから述べる試算に近い
②702席の劇場ホールを擁する秋川キララホールの延床面積は3,580㎡であります。

3、では次に、劇場・ホールに精通した一級建築士の資料及び意見です。今日までの議論をベースに、800席ほどのホールを持つ公共施設の状況に関するデータと、ホール等のランニングコストについて聴取しました。
(1)まず、2000年以降開館した、市町立のホールの建築面積とその特徴等についてのデータです。全国ベースで、(一部固定を含む)可動客席タイプが7施設、固定各席タイプが5施設あります。特徴としては、公共施設の場合、ホール単独というのはなかなか無く、他の貸室等を含む複合型となっています。勝浦のキュステもそのタイプで、資料のデータにも入っています。
(3)この席数506席から846席までの全12施設の内から、図書館や公民館を併設していないホールを選び、席数800席に換算した平均延床面積は、可動客席タイプのホールが 3、428㎡(キララに近い面積)固定各席タイプのホールが 4,120㎡となります。このデータからは、固定各席タイプのホールの方が、可動客席タイプのホールより広い面積を擁しています。ただし、これは他の貸室等の面積の大小により変わりますので、一概に結論づけられません。ただ、言えることは、市・町で持つホール等はホール単独の物は少なく、他の貸室等を持つ複合型が多く、面積は概ね4000㎡程度ということです。青梅市の場合は利活用構想で創出される周辺環境、及びネッツたまグーとの関係からも、あり形を考える必要があります
(4)なお、一級建築士の意見を紹介します。最近のホールの特徴としては、公演は夜が多いため、昼間の賑わいをどう確保するかの工夫が重要であること。知らない人に見せることが重要で、ホールの他に練習場を多く作り、ホールの演目とは異なるもの(よが、ギター、フラダンスetc)見せ、来た人を取り込むこと。ホールに来る人は来るので、関心の無い人に活性化していると見せることが重要とのことです。

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島﨑 実後援会

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