(2回目)
1、(1回目の答弁を受けて)現時点での不足の授業時間数は・・・とのことでした。 この不足をどのように補っていくのか伺います。
(1)冬休みの短縮、あるいは土曜開校等についての考えをお示し下さい。
(答弁)
授業時数の不足の対応についてお答えします。はじめに、冬休みの短縮、土曜授業の更なる実施についてであります。全ての学校長へのヒアリングでは、夏季休業日の短縮や土曜授業の実施等により、授業内容を終える見込みが立ったとの意見が多数でした。このような実態から、現在のところ、冬期休業日の短縮、更なる土曜授業の実施は考えておりません。
(2)テレビ報道で、夏休み期間中都内のある小学校で希望者に補習授業を行い、クラスの半数近くが参加したとの報道がありました。夏休み中、市内の小・中学校で補習授業のようなものを実施した学校はありましたか、また今後補修のようなものを考えておられるのか?伺います。
(答弁)
次に、夏休み中の補習授業の実施についてであります。
約2カ月間の学校の臨時休業にともない、学習の遅れが懸念されるところではありますが、例年に比べ夏休みが短縮されたことも踏まえ、学校独自で補習授業を実施した学校は中学校で1校に留まっております。
(3)小学6年生、中学3年生には特に配慮が必要かと思います。教育課程を全て終了させるため、何か特別な対応策を取る予定はありますか?伺います。
(答弁)
次に、小学校6年生、中学校3年生が全教育課程を終えるための配慮についてであります。
小学校6年生、中学校3年生は小・中学校の教育課程を修了する年であり、指導できなかった内容を次の学年に繰り越すことはできません。各学校も、このことに対する意識は高く、他の学年よりも家庭学習の内容の充実を図る取り組みを進めるなどして、それぞれの教育課程の内容の全てを修了するよう努めているところであります。教育委員会では、タブレット貸与を小学校6年生、中学校3年生を優先的に行い、今後、臨時休業が発生した際にも対応できるよう準備を進めてまいりました。
2、(1回目の答弁受けて)外国語活動・教育に関し伺います。
外国語の教育に関しては、言うまでもないことですが、言葉を発することが極めて
重要であります。その点、飛沫防止等特に配慮が必要なため、満足な授業が出来て
いないのではないかとも思います。小・中学校の教育現場の実情を教えて下さい。
(答弁)
次に コロナ禍における英語教育の実態についてであります。
英語は話したり、聞いたりするなど、コミュニケーションを通して力を身に付けていく教科であり、飛沫の飛散が懸念される中、指導が困難になっている教科の一つでもあります。今までのように友達と英語を使ってコミュニケーションをする活動は制限されますが、適切にマスクを付けることを前提として、会話の回数を減らしたり、話す方向の向きを変えたりするなど指導の工夫を行っております。限られた環境の中で、できることを検討し、児童・生徒の英語に対する興味関心を失われない授業が展開されるよう学校に指導してまいります。
3、(1回目の質問 5,6に関連しての答弁受けて)
3か月に及ぶ学校休校による授業時間不足を様々な方法で補っても、学業の質的な
面、児童・生徒の学力低下が気になります。2〜3か月程度の休校ではさほど問題にならないのか、しかし、あるとすれば学校休校の穴を埋め、児童・生徒の学力を維持向上させていくため、現状をどう分析し、どのように対応して行くのか?伺います。
(1)小学校低学年なら学習の動機付けがより必要なのではないか?
(答弁)
次に、学校休校による学力を向上させるための今後の対応についてです。
まずは、小学校低学年への学習の動機付けについてであります。小学校に入学した新1年生においては、特に入学期の指導が重要であり、この間に学校のきまりを学んだり、登下校の経路について確認したりします。学校が再開された6月に学校訪問し、校長から新入生の実態を聞いたところ、例年以上に混乱もなく学校生活を送っているとのことでした。臨時休業期間中に、保護者が学校生活の基本を身に付けることに力を注いでくれたものと思われます。
(2)学力格差が広がっているなら、一人一人より肌理細かな指導が必要ではないか?と思いますが、その対応策について伺います。
(答弁)
次に、格差が広がった場合の対応策についてであります。
各学校では、今まで以上に一人一人の学力の把握状況を的確につかみ、遅れが生じている児童・生徒には、プリントの補助や放課後の個別指導を実施している学校もあります。また、放課後の補習学習としてステップアップ事業、土曜日に実施するサタデークラス、中学校3年生を対象に、進路の実現を図るスタディ・アシスト事業を実施し、学びの機会を多数用意する中で、学力差が生じないよう配慮してまいります。
(3)学力向上推進プランの見直しも必要なのではないか?と思いますが、お答え下
さい。
(答弁)
次に、学力向上推進プランの見直しの実態についてであります。
本市においては、校長自らが学校の学力向上に向けての方針を示すよう指導しているところであります。例年であれば、国や都の学力調査の結果をもとに、具体的な学力向上策を策定し、提出してもらうところでありますが、本年度は、限られた環境の中で、学び残しが出ないよう、また新型コロナウイルス感染症により児童・生徒間の学力の格差が広がらないよう、具体的な方針を示すよう指導したところであります。
3 6月議会の一般会計補正予算第3号で、GIGAスクール構想に基づき、全ての小中学校児童生徒に端末を配備する予算が成立しました。GIGAスクール構想とは、「児童生徒向けの1人1台の端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化された創造性を育む教育を、全国の学校現場で持続的に実現させる構想」とされていますが、情報社会に続く新たな時代を生きる子どもたちにとって、教育に於けるICTを基盤とした先端技術の活用は必須です。また、変化の激しい時代を生き抜くには、従来の一斉教育だけではなく、多様な子ども達を誰一人取り残すことのない、個別最適化された創造性を育む教育の実現が重要とされています。また、緊急事態宣言を受けての文科大臣の発言を含め、早期の構想実現が求められていますが、学校内の情報環境整備工事等が必要で、すぐに開始できる状況ではないと思います。質問です。
(1)まず、GIGAスクール構想による新たな教育とは、ICTの活用により個々の子供の持つ能力を最大限引き出す教育と理解しますが、具体的に、教育現場で端末等をどのように活用して、その構想を実現して行こうとするのか伺います。
(答弁)
次に、GIGAスクール構想についてお答えします。
まず、GIGAスクール構想の実現に向けた端末の具体的な活用方法については、新型コロナウイルス感染症により、GIGAスクール構想が従来の5カ年計画が前倒しとなる中、一人一台の端末、通信環境の整備が加速して行われます。具体的には例えば理科で、タブレットの活用により、観察や実験の過程を写真や動画で記録することや、その記録を生徒間で比較、検討することも容易となります。また、その内容を使ってまとめることや、プレゼンテーションの資料作りにおいても、今までの半分の時間で可能になります。このように、今までの学習活動が容易になるだけではなく、何よりも児童・生徒の多様な学びを引き出すことが可能になると考えられます。
(2)一方で、様々な要因から、ICTに十分対応できる児童・生徒とそうでない児童・生徒との間で、更なる学力格差が生じる可能性があるとの指摘もあります。子ども達の多様性を生かし、誰一人取り残すことが無いというこの構想を実現させる。そのための体制作り等はどのような状況にあるのか?お示し下さい。
(答弁)
次に、それらを実現するための体制づくりについてであります。
まずは、全教員が、タブレット等のICT機器を活用するために必要な知識と技術を身に付けることが重要であり、2回の情報教育担当者への研修会で、活用方法等について研修を実施し、学校での周知を図っております。今後も、校長や副校長、教務主任等を対象にした研修等を実施する予定です。来年度に向けては、さらに研修を充実させるとともに、各学校の情報教育推進教員とICT支援員が連携を図り、ICTを活用した学習活動が校内で一層推進できるよう努めてまいります。
(3)また、GIGAスクール構想への学校の体制が整ったとしても、各家庭での情報環境はまちまちで、家庭学習へのオンライン導入は早急には対応できないのではと考えますがお答え頂きたい。
(答弁)
次に、家庭環境が異なる中での、オンライン学習の課題についてであります。
先ほどと重なりますが、本来のGIGAスクール構想とは、学校における学習活動の一層の充実を図るものであり、現時点では、家庭におけるオンライン学習は想定しておりません。しかしながら、一人一台の端末の配布という利便性を生かし今後につきましては、タブレットの活用による夏季休業日中の家庭学習の充実、不登校児童・生徒へのオンライン学習の実施など、今まで取組むことができなかったことで、より充実が図れる取り組みを研究してまいります。
(4)考えたくありませんが、現状で再度休校という事態になった場合、まだオンライン教育の体制が整っていません。その場合、どのように対応して行くのかお示し下さい。
(答弁)
次に、再度、休校になった場合の対応についてであります。
繰り返しになりますが、再度、感染症等により臨時休業になった際には、ICTを活用したオンライン学習と、教科書やドリル、教材プリント等を活用した今までの指導をあわせて、できることから取り組み、学校と子供のつながりを重視し、学びを止めることがないよう努めてまいります。
(3回目)
(1、2回の答弁を受けて)
コロナ禍にあって、教育現場は教職員のみならず、児童・生徒も大変な緊張と負担を強いられていると思います。感染防止を第一に、様々な制約がある中で、休校による遅れを取り戻し、大きな課題である児童・生徒の学力を維持向上させるのは、大変な努力を要することと思います。一方、学力にのみに注力し、子ども達が楽しみにする学校行事や課外活動・クラブ活動等が大きく制限されることも避けねばならないと思います。どのようにバランスを取るのか?大変難しいかじ取りと思います。さらに、GIGAスクール構想では、「多様な子ども達を誰一人取り残すことのない教育」を念頭にデジタル化を進めます。これは、学校教育が大変大きな転換期に来ている証左でもあります。不幸にして、このような時期に新型コロナが襲来したのですが、この局面をどう切り抜け、児童・生徒の充実した学校生活を実現して行くのか教育長の見解を伺います。
(答弁)
コロナ禍における今後の学校の対応についてお答えします。
今回の新型コロナウイルス感染症による学校教育への影響は、授業の遅れ、学校行事の中止等、大きな変更を招きました。そして、一向に終息の目途が立っていない中、児童・生徒の学びを止めない教育活動は、今後も困難を極めることが予想されます。学校を訪問すると、児童・生徒は新型コロナウイルス感染症対策として新たに決められた学校のルールを守り、限られた学習環境の中で、自分ができることに懸命に取り組んでおります。部活動においても、運動部では、友達との接触を避けるなどして、工夫しながら活動を進めております。 本市の学校においても、いつ感染者が発生してもおかしくない状況であり、教育委員会といたしましては、ガイドラインの見直しを図り、臨時休業が発生した時の対応、児童・生徒が感染してもいじめや差別が起きないよう指導等の対応を確実に進めるとともに、学校と家庭を結ぶ、オンライン授業ができる環境の整備に務め、これからの教育活動に備えてまいります。
最初の質問事項へ・・・詳細はこちら
〒198-0063
東京都青梅市梅郷6-1511
TEL 0428-76-0358