***令和元年6月議会 一般質問***
「通告に従い、2項目の質問をいたします。」
私の質問(1回目)
通告に従い、2項目の質問をいたします。
1項目目、「特殊詐欺撲滅に向けての青梅市の取組の現状と今後の対策について」伺います。
・オレオレ詐欺という言葉を聞いてから、ずいぶん長い時間が経過したように思いますが、いまだにその被害は後を絶たないのが現状であります。それどころか、オレオレ詐欺に代表される、振り込め詐欺等「特殊詐欺」は手口が益々巧妙になるばかりでなく、本年2月80才の女性が強盗に入られ殺害されたアポ電強盗という決して許されない凶悪犯罪まで起きています。また、つい先週の事ですが、タイで特殊詐欺グループの15人が逮捕され、日本に送還されるというニュースが入ってきました。逮捕された22歳から54歳の男15人の内半分は、フィリピンにも長期滞在していたということで、海外に拠点を置いて活動している組織もあることが、改めて明らかにされました。海外からの電話は、発信元が特定しにくい事を狙っての組織的な犯罪でもあります。ネットに公開されている警察庁の資料によりますと、平成30年(これは暦年ですが)のオレオレ詐欺に代表される振り込め詐欺等の「特殊詐欺」の認知被害件数・金額は、全国で16,496件363.9億円に及びます。
・「特殊詐欺」は面識のない不特定の方々に対して、電話その他の通信手段を用いて、預貯金口座への振り込みその他の方法により、現金等をだまし取る、きわめて悪質な犯罪であります。そして、被害者の多くが高齢の方々であり、多くは老後の生活費等として大切にしていた大事な資金を、息子や孫を騙り、その窮状に訴え詐取するという極めて卑劣な犯罪でもあります。また、「特殊詐欺」は組織ぐるみの犯罪でもあり、詐取された資金は暴力団等反社会的勢力への資金源となっているとの報道もあります。
・このような、背景があり、許しがたい犯罪であればこそ、特殊詐欺の撲滅に向けて、警察も行政も様々な取組を行っています。しかしながら、その努力にも関わらず、「特殊詐欺」の被害に逢われる方は目に見えては減っておらず、また、被害に逢った場合、詐取された資金はまず帰って来ないというのが現状であります。
・「特殊詐欺」の被害は青梅市民も例外ではありません。「特殊詐欺」に関連する多くの電話があり、防災行政無線による注意喚起は多くの市民が耳にしているところではありますが、それでも、被害は発生し続けているのであります。私は、「特殊詐欺撲滅」に向けては、警察と行政の連携した取組に、市民がどう協力して行くかにかかっていると思います。警察・行政・市民が一体となって取り組まない限り、この犯罪は減らせない、撲滅できないと考えます。
・このように考えに基づき、今般、青梅警察署にご協力をお願いし、何点かの質問をさせて頂きましたところ、青梅警察署より「特殊詐欺の現状等について」との資料の提供を受けました。「特殊詐欺」を少しでも減らしたい、できれば撲滅したいというのは多くの方々の共通の思いであると考えます。そして青梅市民の被害をゼロにしたいとの思いから、この資料を基に質問をさせて頂きます。
1、まず、特殊詐欺の現状であります。頂いた資料によりますと、暦年の平成28年から30年までの3年間で、東京都における特殊詐欺における被害認知件数及び被害額は、平成28年、2,032件・61億6589万円、平成29年3,510件・79億7820万円、平成30年3,913件・84億5262万円と、残念ながら、件数・金額ともに増えております。この内青梅市は、平成28年、10件・9855万円、平成29年、22件・1億3812万円、平成30年、16件・1914万円となっておりますが、平成29年の1億を超える被害額のうち1件はある高齢の方が数回に亘り、計8000万円を詐取された事例が含まれているとのことであります。
2、「特殊詐欺」の種類としては、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺、振り込め類似詐欺と様々ありますが、やはり圧倒的に多いのがオレオレ詐欺で、各年度件数・金額ともに概ね6割から7割を占め、青梅市でもほぼ同様の被害実績となっており、次に多いのが架空請求詐欺であります。かつて、大量の架空請求の葉書きが市内に送られた事例があり、その後もこの種の葉書き・メール等が送られ続けております。
3、次に、被害者の年齢と男女別ですが、東京都の被害件数を見ますとやはり圧倒的に高齢者、それも70代80代の女性が多いのが現状です。一方、20代30代の若い方も被害に逢われる例がありますが、その中には架空請求、特に携帯の有料コンテンツの未払いを騙り、少額であるため払ってしまったがために、次々と請求され多くの金額を詐取された例もあるとのことです。
4、青梅市に於いては、アポ電強盗等の凶悪犯罪の発生はないとのことですが、最近増加している手口として次のような事例があるとのことあります。
(1)まず、オレオレ詐欺ですが、これには、警察官や大手百貨店・量販店関係者を騙り、「あなた名義のカードで買い物をしている者がいる。カードはお持ちですか?偽造されている可能性があるので、カードと暗証番号を変更しましょう」とキャッシュカードやクレジットカードを要求するケース。
(2)次に、架空請求ですが、これには、法務省管轄支局、国民訴訟お客様管理センター、地方裁判所管理局等、普段耳慣れない役所等の名前を騙り、訴訟示談金・和解金・調査費等の名目で架空の請求をするケースです。具体的には、「総合消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」などと記載した葉書き等を郵送した上で、「裁判取り下げ最終期日を経て訴訟を開始させて頂きます。ご連絡なき場合は原告の主張が受理され、動産、不動産の差し押さえを強制的に履行させて頂きます。」と相手を不安に陥れ、示談金・和解金としての名目で現金あるいはコンビニ決済等を要求してくるケースであり、このような架空請求詐欺が増えているとのことであります。
1回目の質問です。
以上がオレオレ詐欺等「特殊詐欺」の東京都及び青梅市の現状でありますが、まずこのような現状について、率直にどう感じておられるか、どのような認識を持たれておられるか市長にお伺いします。
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〒198-0063
東京都青梅市梅郷6-1511
TEL 0428-76-0358