***平成30年9月議会一般質問***
通告に従い大きく2項目の質問を行います。その1番目として「青梅市職員の事制度について」伺います。
(私の質問)、(1回目)
青梅市職員の人事制度については、平成28年6月議会の一般質問で「市職員の人事評価制度」、29年12月議会で「上位職種への昇任制度」と「主任・副主査に関する問題点等」の一般質問を行いました。今回で3回目の人事制度に関する質問でありますが、今回は「青梅市行財政改革推進プラン」(平成30年度?34年度)、(以下行革プランと言います。)で提言された項目の実施状況と、近時発生した事案に対する人事的側面の対応策についてお伺いします。
まず、行革プランの「職員の採用と人材育成等の推進」の中の、
1、採用試験受験年齢資格の適切な設定という項目について伺います。行革プランでは、採用試験における受験年齢資格を適切に設定し、社会人経験者を含め広く人材を募集するとありますが、
(1)まず、青梅市の職員採用の概要を示されたい。公募の仕方、採用試験の概要等についてお聞かせ下さい。
(2)年齢の上限は27歳と思いますが?8月1日付、広報おうめの募集要項で平成4年生まれ以降となっていました。採用年齢を学卒新卒の年齢から引き上げ27歳を上限とする、その理由をお示し下さい。
(3)敢えて、社会人経験者と明記し範囲を広げる理由をお聞かせ下さい?その上で社会人経験者はどの位採用したのか?過去の実績をお示しください。また、社会人経験者のどういう点が入所後の優位性(プラス面・メリット)となっているか?良いなら通年募集も考えられますが、見解をお示し下さい。さて、*経済回復の実感が見えないという議論もありますが、有効求人倍率は、7月時点で前月よりさらに0.01倍上がって、1.63倍。正社員の求人が増えており、44年ぶりの高水準が続いています。 新卒の就職市場は完全に売り手市場で、公務員志望の学生が一部民間志向に変わるとの報道もあります。時期的にはほぼ民間は終了しております。公務員志望のはっきりした学生の確保が必須ですが、人口減少で新卒者が減少する中、優秀な新卒学生を確保するには、採用に関する今まで通りの考え方で良いのかどうか?やや疑問に思っております。
そこで質問ですが、
(4)近年の採用数と応募人員の推移をお示し下さい?経済回復と反比例して、応募者が減っているようでは困ると思うのですが、実数をお示し下さい。
(5)民間企業との競合の状況はどうか?どう捉えているかお聞きします。
(6)就職希望の学生に対しては、地方公務員就職の意義を周知し、採用に向け青梅市のPRも必要ではないかと考えますが、なにか手を打っているのか?その必要性をどう考えているのか?お聞きします。
(7)今後AIが多くの業務を代替する時代が来ます。それに対応して行くためには、法令順守の中で、自ら考え、物事により柔軟に対応できる人材が求められると思いますが、採用に関する将来ビジョンをお示し下さい。
2、女性職員の管理職への登用について質問します。前回の一般質問で女性管理職の割合は現状12.9%、26市中上から 11番目、ほぼ平均のところです。但し、上位職位への受験を女性特有のライフステージにおける要因から受験を回避する傾向もあるとの答弁でした。行革プランでは女性管理職員数(課長)を6人から平成34年15人以上としていますが、
(1)まず、これをどのように実現して行くのか?
(2)ライフワークバランスを考慮し、ライフステージ要因をどう解決して行くのか?伺います。
(3)女性職員の管理職登用の目に見える形の典型は、女性の部長を作る事だと思います。今まで女性の部長はいなかったようですが、理由は?は何かありますか?
(4)女性部長に対する考え方をお示し下さい。
(5)但し、女性管理職の登用を目的化することで、女性の管理職登用を優遇するようでは、平等性を欠くことになります。あくまでも、実力主義で、どうバランスを取るのかが重要と考えますが?見解をお示し下さい。
市長答弁(1回目)
はじめに、青梅市職員の人事制度について、お答えします。まず、職員の採用についてでありますが、例年7月下旬に、都内各大学や青梅線の主要駅等に職員採用のポスターの掲示を依頼した後、8月1日の「広報おうめ」や市のホームページ、就職情報サイトに市職員募集の記事を掲載し、募集を開始いたします。 試験日程等については、一般事務や一般技術、保健師等の職種別により、9月中旬、一次試験として、教養試験および事務適正検査を行います。その後、一次試験合格者に対し、10月中旬から11月上旬にかけて2次試験として、小論文、職場適正検査および面接試験を行い、11月中旬を目途に最終合格者を決定しております。
次に合格年齢でありますが、将来にわたり、職員の年齢構成が偏ることがないよう一定の幅を設けております。土木などの一般技術や保健師は、近年売り手市場にあり、人の確保が困難なことから、受験年齢の上限を40歳とするなど、より一層の幅を設けております。
次に、採用者の中で、社会人としての経験のある者は、過去3ヶ年の一般事務においては、平成27年度18人中4人、平成28年度21人中12人、29年度8人中3人でありました。 受験年齢の上限に一定の幅を設けることにより、社会人経験者を採用することは、即戦力として、民間企業等で培った知識や経験を市の業務で生かす上で、メリットがあるものと捉えております。なお、通年での募集については、当該年度の組織・機構の見直しや定年退職者等の状況を考慮し、定員管理をしている現状に於いては、行っておりません。
次に近年の採用試験でありますが、過去3ヶ年の実施結果として、一般事務における応募者数は、平成27年度152人、平成28年度173人、平成29年度157人で推移しております。このうち合格者数は、平成27年度20人、平成28年度23人、平成29年度8人となっております。
次に民間企業との競合でありますが、近年の応募者数の状況を見ますと、ほぼ横ばいで推移していることから、依然公務員人気は高く、民間との競合はわずかなものであると捉えております
次に、青梅市のPRでありますが、今年8月、立川市内のホテルに於いて開催された学生向け就職セミナーに参加しました。このセミナーでは、公務員志望の学生等を対象に、地方公務員としての職務をはじめ、青梅市が求める人材について説明するとともに、職員の育児休業等の取得状況や時間外勤務の縮減といった働き方改革の取り組みなど、青梅市が働きやすい環境づくりを推進していることを紹介しました。また、青梅市は、ボートレース多摩川や総合病院など、特色のある職場があり、青梅市の職員でないと経験できないキャリアがあることをPRしたところであります。こうした機会を捉えて、公務員志望の学生と人事担当職員が直接対話することは、優秀な人材を確保する上で重要な場であると考えております。
次に採用に関する将来のビジョンでありますが、近年のAI(人口知能)の活用など情報化社会の進展とともに多様化する市民ニーズに迅速かつ的確に対応するため、職員にはこれまで以上の経営感覚を備え、課題解決に向け積極的に行動するなどのスキルが求められるものと考えております。次に、女性職員の管理職登用について、お答えいたします。はじめに、数値目標の達成については、現在、5人といった女性管理職の状況を鑑みますと、長期的かつ計画的に取り組むべき課題であると考えております。こうした中、平成29年度は、主任職の女性職員を対象に「キャリヤデザイン研修」を実施し、昇任意欲の醸成を図るとともに、所属長から、より積極的に昇任試験を受験するように勧奨をおこないました。今年度は、新たに主任職の女性職員を対象として、女性管理職をロールモデルとする「座談会」を実施し、自身が思い描くライフプランの実現に悩みや不安等の解消図ることで、さらなる昇任意欲の醸成を図り、数値目標の達成に向け、取り組みを進めてまいります。このため、平成30年度の職員採用試験においては、民間企業を志望する受験者などにも裾野を広げるため、公務員試験が不要な試験問題といたしました。また、他の自治体併願者や遠方に居住する受験者を取り込むため、全国各地の会場で、一定の期間に受験できるテストセンター方式を採用するとともに面接試験については、回数を増やすこととしました。こうしたことにより、将来の青梅市を担うにふさわしい、笑顔で親切心を持ち市民から信頼される、より優秀な人材の確保に努めてまいります。
次に、ライフステージの課題解決に向けては、仕事と家庭の両立への不安を軽減することが肝要であると考えております。市では、結婚、出産、育児および介護における各種の休暇制度を整備する他、男性職員の出産介護休暇や育児休業の取得促進を図ることにより、職場における女性職員の活躍の推進に努めているところであります。また、時間外勤務縮減の取組も女性職員の働きやすい環境づくりに効果のあるものと考えております。
次に、これまで女性の部長昇任がいなかった理由でありますが、女性の課長職が少ない中、人事評価から総合的に判断し、これまで昇任者が無かったものであります。
次に、女性の部長職に対する市の考え方でありますが、高度化する行政課題に対し、女性の視点に立った柔軟な発想を市の施策に反映させることは極めて重要であります。また、女性の部長職への登用は、後進の女性職員の意識改革を生み、さらなる昇任意欲の醸成に繋がるものと考えております。
次に、女性管理職の登用でありますが、課長職昇任選考における選考方法により公正に選考したうえで、その時期の行政課題に的確に対応できるよう全体の組織体制を鑑み、適材適所で登用すべきものと考えております。
次に、青梅市人材育成基本方針の策定について、お答えいたします。青梅市人材育成基本方針は、長期的な視点に立ち、人材育成にかかる「人事管理」、「研修」、および「職場環境」の3つの視点を連動させることにより、効果的かつ効率的に人材育成を図るための指針とするものであります。今般の定年延長の動向や会計年度任用職員の導入など、公務員を取り巻く環境は、新たな変革の時期を迎えております。先にご答弁申し上げました女性職員の管理職登用などの課題も踏まえ、本市の人材育成基本方針の策定を進めてまいります。
私の質問(2回目)
「青梅市職員の人事制度について」2回目の質問をします。
1回目の質問で女性職員の管理職への登用を質問しましたが、最近、介護の為、有能な女性管理職が早期退職しました。近時、介護離職が企業の大きな課題になりつつあります。介護離職は女性の方が多いのですが、男性でも増えています。最近の報道で、「介護の主体が息子」と、親の介護の主体が嫁より息子の率が高くなったと報じられました。介護の主体が在宅にシフトする中、十分な手当をしないと男女に関わらず、介護離職のリスクが高まる恐れなしとしない状況です。特に介護する側の年齢から、男女を問わず、部課長等重要なポストにある人材が、介護離職のリスクにさらされる例が多いと言われています。介護離職と言いますと、大阪府・高槻市の江村市長が任期途中で妻の介護を理由に市長を辞任した例を思い出す方も多いかと思います。今から約20年前、平成11年のことでした。認知症の進まれた奥様の介護の為、確か4期目の途中であったかと思いますが、市長の職を辞したのであります。当時大きな話題となりました。私の記憶ですと、夫婦愛をたたえ、妻の為にそこまで決断したことを立派であるとした論評も一部ありましたが、大半は公務を放棄することはいかがなものか?選挙民の期待に反するものではないか?等批判的なものでした。それから約20年経過した現在、同様の事案が生じたとすれば、世論の状況はかなり変わって来ているのではないかと思います。即ち、何とか介護をしながら市長の職を全うできないか?両立の道を探せないか?という世論が大勢を占めるのではないかと思います。勿論、選挙で選ばれる首長と職員を同列に論ずる事はできませんが、多くの職員にとって、いずれわが身の問題と捉えるべき課題であり、仕事と介護の両立の道を探って行く時代であると強く認識します。介護離職は厚生労働省も大きな問題として捉えています。介護する側の対象者40歳?50歳代の7割が介護離職の不安を感じているとし、厚労省のホームページで「仕事と介護の両立?介護離職を防ぐために?」として、民間企業向けではありますが様々な施策を紹介しています。
本市においても、先々を見越し、様々な対応策を講じ、介護離職を防ぐべきと考えます。そこで、質問ですが、
(1)市職員の介護による離職の件数はどの位あるのか?離職者の年齢・地位はどうであったかお聞かせください?
(2)職員から介護による休職あるいは離職等の申し出があった場合、どういう対応をするのか?お示しください。
(3)青梅市の介護休職制度の概要について説明ください。
(4)介護離職に対応する施策・マニュアルはありますか?
(5)先ほどふれました、厚労省が進める仕事と介護の両立に向けた施策はあるのか?伺います。
(6)厚労省は介護離職を防止するため、民間に対し介護支援プランの策定を進めていますが、この介護支援プランを含め、介護離職を防ぐための市としての考え方を伺います。
以上2回目の質問とします。
市長答弁(2回目)
介護を理由とする退職の状況でありますが、平成29年度、50代の係長職が1名退職し、また、今年度6月末をもって、50代の課長職が1名退職いたしました。
次に、職員から介護による退職の申し出があった場合の対応でありますが、所属長や人事課長が直接本人と面談し、遺留に努めるとともに、介護休暇の取得を促すなど、相談に応じております。
次に、介護休暇の概要でありますが、配偶者または2親等以内の親族で、老齢等で介護をする場合、連続する6月の期間内において必要と認められる期間および回数を承認するものであります。また、短期の介護休暇として、1日を単位として、原則5日以内で必要と認められる期間を承認する制度もあり、職員個々の介護の状況により、取得が可能となっております。
次に、介護離職に対応するためのマニュアルでありますが、特に介護離職に特化したマニュアルは策定しておりませんが、現行の休暇制度の活用について、「休暇の手引き」を策定し、全職員へ周知しております。
次に、仕事と介護の両立に向けての施策でありますが、市では、介護休暇等の取得を促すとともに時間外勤務縮減や時差勤務といった本市の働き方改革における取組を行う中で、対応しているところであります。なお、東京都市町村職員共済組合において、介護休業手当金制度を設けていることについても、周知を図っております。
次に、介護離職を防ぐための市の考え方でありますが、本人の意に反し、介護を理由として職員が退職を余儀なくされることは、市にとっても大きな損失であります。介護離職に対しましては、人材育成の観点からも問題意識を持って、対応すべき課題であると捉えています。今後、市としましては、厚生労働省が企業向けに策定を推奨する、個々の従業員のニーズに応じた仕事と介護の両立支援のための「介護支援プラン」を参考として、所属長等による介護をする職員の状況把握のほか、人事担当職員や保健師による相談支援、また、地域包括支援センターなど関係機関の照会などにより、介護離職の防止に努めてまいります。
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