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議会の活動報告Congress report

報告内容

 ***平成28年12月議会一般質問*** 

「橋梁からの飛び込み自殺防止施策について」
■(1回目)私の質問   通告に従いまして質問いたします
1、大きな1番目として「橋梁からの飛び込み自殺防止施策について」質問いたします。
「救急車が橋の方に向かうとまた飛び込みかと思う。あの橋の欄干は低すぎるし、橋の途中に何箇所かある出っ張り部分は飛び込みを誘導しているかに見える。欄干を嵩上げすれば、飛び込みが減るのではないかと思うが、橋の欄干の嵩上げに議員として何とか力を尽くしてくれないか」これは私の地元で崇敬されるお寺のご住職の一言でありました。宗教家として、命の大切さを第一として、日々お努めをなされて居られるご住職として、救える命がそこにあるならば、なんとか救いたいという強い願望から出た言葉でした。そして、この欄干については、このご住職のみならず、地元のかなり多くの人が共通の認識を持っていると思いましたので、その後私なりに色々調査いたしました。その結果、いくつかの手立てを講ずれば、飛び込みは減らせるとの確信を得ましたので、今回この問題を取り上げ質問させていただく事にしました。そしてその橋は奥多摩橋であります。奥多摩橋は現在来年3月までの予定で塗装工事中でありますが、私に助言いただいたご住職は工事の安全を願い、全ての作業員の方にお守りを配布しております。作業をする方々もこの橋からの飛び込みが多いことを承知しており、大変感謝されたとのことであります。青梅は自然に恵まれた東京のオアシスであります。とりわけ多摩川の清流は有力な観光資源の一つであり、きれいな水と空気を求め多くの観光客当地を訪れております。しかしながら、この風光明媚な景観が、自殺願望を持つ方々には、一つの誘引になるそうであります。自殺企図者の心理として、周囲の環境が良く、確実に死に至る所として多摩川に掛かる橋が頭に浮かぶのだそうであります。
まずは実状であります。私は青梅警察に伺い、詳細を聴取いたしました。
平成23年5月から28年6月までの過去5年の期間において、青梅署管内の橋梁からの飛び込み自殺は約70人で、この数は警視庁管内では突出しているとの事であります。特定された61例については計23の橋に及びますが、上位3つの橋は神代橋・奥多摩町の万世橋・奥多摩橋でこの3つの橋だけで30件近くに上ります。残念ながら、神代橋・奥多摩橋は私の地元であります。飛び込みと推定される70人のうち、概ね60%が青梅市外の方だそうであります。逆に言えば残り40%、かなりの数の市民がおられるという事であります。多くはJRで来て、駅に近い3つの橋で事を起こすことになります。集中発生するこのような橋に共通する事項は@周囲の景観がよいこと、A駅から近いこと、B橋が高いこと、概ね40メートル以上あること、つまり確実に自らの思いを遂げられること、そしてC欄干が低いことであります。皮肉なことに、私達が自慢にし、誇りに思うこの故郷の風景の中に溶け込み、便利に利用している橋が残念な結果を生んでいる訳です。自殺対策・自殺予防は我が国の重要な政策課題の一つです。6月議会において野島議員がこの4月から施行された改正自殺対策基本法について質問されました。野島議員は今回の改正自殺対策基本法により、自殺対策の主役は地方自治体に移ったと指摘し、自殺予防対策への取り組みについて市長及び教育長の見解を質されました。この質問に対し市長は法13条第2項において、市町村は国の自殺総合対策大綱及び都道府県自殺対策計画並びに地域の実情を勘案して、当該区域内における自殺対策についての計画を定めるものとすると規定された。但し、国の大綱等が示されていない現時点において、直ちに自殺対策計画を策定するのは難しいと答弁されています。しかし、近々策定する事になる計画には法で規定する「地域の実情を勘案し」との事項に照らし、当然にこの飛び込みに関する予防対策を盛り込むべきで、更に尊い命を救う、市民の命を守るとの観点からすぐにでも可能な対策を打たなければならないと考えます。私は自殺防止対策に先進的かつ積極的に取り組んでいる奥多摩町を取材しました。奥多摩町では本市でも行っているゲートキーパー養成講座を始めとして、精神科の医師あるいは自殺遺族の方の講演を行うなど、各種の啓発活動を実施する中で、「気づいて いのちの 大切さ」というリーフレットを各戸配布しています。(それはこれです。)そしてこの中で隠すことなく奥多摩町の自殺の現状を記載しています。具体的には「奥多摩町町民の自殺」という項では、奥多摩町では平成24年から26年の過去3年間に9名の町民が命を絶ち、奥多摩町民の自殺死亡率は東京都民全体の3.6倍になっている。「奥多摩町の町内の自殺」(来町者をふくみます)という項では非常に多くの方(平成24年から26年の3年間で62名)が奥多摩町の町内で命を絶たれています。とし、一方で町民の方の気づき・通報により、自殺に至る前に保護できた方もいます。気になる方がいましたら、役場や警察へお知らせ下さい。と書かれています。そして、赤字で「予防できる自殺もある」と大きく書かれています。そして、裏面には「つなげる・相談できる 窓口があります」として奥多摩町福祉保険課の電話番号が記載されています。私は率直に何故ここまで徹底してやられているのかとお聞きしましたところ、かつて奥多摩町は人口比自殺率が極めて高いとの不名誉な事実があり、ここから行政と町民が一体となって様々な施策を打ち、その効果が出て改善されているところであるとのことでした。奥多摩町では様々な自殺防止施策の中で、橋からの飛び込み防止は主要な施策の一つとして捉え、具体的な対応策を講じています。具体的にはJR各駅での看板設置・先ほど申し述べたリーフレットに記載の「気づいて いのちの 大切さ」という看板の設置と欄干の嵩上げで非常に効果が上がったとの興味深い話がありました。JR青梅線の奥多摩町管内の各駅には(お示しした)「気づいて いのちの 大切さ」という看板が掲げられています。(お示ししたのは川井駅のものですが)この看板の下の部分には相談窓口として、奥多摩町保険福祉センター自殺相談窓口及び東京都自殺相談ダイヤルが記載され、それぞれの電話番号と受付時間が書かれています。自殺を企図し、JRを降り、橋に向かう途中でこの看板を見て迷い、電話をしてくる人はかなりの数に上るそうです。奥多摩町の相談窓口には保健師さんを置いており一義的にはこの方が必死に説得します。そして、思い止まった人の多くを東京海道病院等協力先の病院に送り込んでいるそうです。この看板は平成22年当時紙で作りました。観光立地の奥多摩町でこのような看板はふさわしくないとの意見も一部ではあったとのことですが、この看板は自殺防止に大きな効果を発揮しています。因みに現在は金属製の看板で、東京都が十分の五を補助しますが、奥多摩町が設置した当時は全額東京都の補助で賄われました。奥多摩町でもう一つ大きな効果をもたらしたものは、橋の欄干の嵩上げであります。奥多摩駅徒歩3分の北氷川橋は欄干の高さが90センチと低いこともあって、不幸な事案がかなりあったとのことですが、30センチの欄干嵩上げを行ったことで、ピタリと止まったとの事です。因みに嵩上げ部分は従来の橋と同一の色で、見ただけでは嵩上げとは分りません。また、この橋は町道に架かっており、町で嵩上げは実施したそうであります。
自殺に至る原因は様々あると思います。その根源的な解決は容易な事ではありません。正に、国家的課題であると思います。ただ、一つ言えることは、水際で防げる自殺はある。そして、その水際で防ぐためには自治体が努力を積み上げて行かなくてはならないという事だと思います。そして、本市の状況を考えた時、その重要な課題の一つがこの橋梁からの飛び込み自殺対策であると考えます。
市長に伺います。
(1)市長はこの状況をどう捉えますか?
(2)自殺対策計画の策定に際し、地域の実情を勘案すれば、橋梁からの飛び込み防止対策は主要な課題の一つになると考えますが、どう計画に盛り込んで行かれますか?
(3)ア、対策には本市独自で直ぐにも出来るものと、他の関係機関・自治体等と連携して実施すべきものがあります。まず、ここでは本市独自で直ぐに出来るものについて伺います。先ほどお示しした自殺防止のための看板、「気づいて いのちの 大切さ」と書かれた看板を青梅線の各駅に直ぐにでも設置すべきです。勿論キャッチコピーで更に良いものがあれば、採用すべきで、具体的には宮ノ平から御嶽までの7駅になります。奥多摩町の例を見ても明らかなように、青梅市内の各駅に設置する事でかなりの効果が期待できると思います。看板は1本3万円程度でできます。そして、十分の五は都の補助が付きます。7駅に1本づつ設置しても10万円程度の予算で済みます。JRと協議し早急に、実施すべきと考えますが、市長の見解を伺います。
イ、看板を設置する際の一つの課題は看板に記載する相談窓口です。本市の場合どこが相談窓口となるのか?東京都の自殺相談ダイヤルのみを記載し、取りあえず看板を作成する方法もあるとは思いますが、それではいささか自殺防止対策に後ろ向きと言わざるを得ません。奥多摩町では福祉保険課が自殺相談窓口として、電話番号を記載し、相談対応していますが、本市ではいまひとつ体制が明確ではありません。当面健康課が窓口になるのかと思いますが、看板を設置する際、看板に記載する窓口、電話番号はどうするのか?今後の自殺対策計画作成を含め、どのような体制で取り組んで行こうと考えておられるのか、併せてご答弁ください。

1回目質問に対しての市長の答弁)へ・・・・詳細はこちら


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