◆1回目質問の市長答弁(全文)
始めに、橋梁からの自殺防止施策についてお答えします。 まず橋梁からの飛び降り自殺の現状についてであります。
厚生労働省の統計「地域における自殺の基礎資料」によりますと、平成23年から5年間における青梅警察署管内の自殺件数は、274件であり、内65件が橋梁からの飛び込みで、その割合は2割を超えておりますことから、非常に多いものと考えております。私は、「自殺は防げるもの」、また「防がなくてはならないもの」と認識しております。
次に、自殺対策計画についてであります。
青梅市は、山間部や寡占などが多く、地形的に川面からの高さがあることから、橋梁からの飛び込み防止策は取り組んでいかねばならない課題と考えております。今後、計画を策定する際には、情報収集に努め、その分析・検討を行い、必要な対策を盛り込んでまいりたいと考えております。
次に、JR青梅線の各駅への看板設置についてであります。
自殺。者は、市外の方も多いと聞いておりますので、本年の「自殺防止週間」に合わせ、青梅警察署と協力し、東京都が作成した自殺防止に関するポスターを各駅舎に掲示しました。さらに、市独自の看板については、設置に向け、既に東京都と補助金の活用を含めた協議を始めているところであり、具体的な内容について、今後、検討してまいります。
次に、市の対応・体制についてであります。
自殺は、仕事・借金・健康など、その原因が広範囲に及ぶことから、現時点においては、各課で相談を受けた際、関係課及び西多摩保健所などの関係機関と連携し対応を図っております。なお、自殺対策計画を始めとした自殺対策につきましては、健康増進計画推進会議を所管する、健康課を中心に、関係各課の連携により進めてまいります市では、以前から、「いのちの大切さ」への気づきの取り組みとして、民生児童委員をはじめ、市民および職員が「ゲートキーパー養成講座」を受講し、自殺を未然に防ぐための知識の習得に努めております。今後も関係事業の充実に努め、自殺防止対策に取り組んでまいります。
■(2回目)私の質問
橋梁からの飛び込み自殺防止に付いての2回目の質問をします。
自殺防止のための看板設置については、既に設置に向け検討をはじめたとのこと、有難うございます。是非、早期に実施することをお願いいたします。飛び込み実績の多い3つの橋はいずれも都道に架かる橋であります。私は3つの橋の欄干の高さを測ってみました。神代橋と万世橋は路面から120センチ、ただし、コンクリートの嵩上げ部分からは110センチ、奥多摩橋は10センチ低く、路面から110センチ、ただし、コンクリの嵩上げ部分からは103センチしかありません。橋梁の欄干の高さについては、昭和61年7月に(社)日本道路協会が橋梁用転落防止柵の設計体系を確立する中で、高さについては路面より1.1mとするとしました。そして、平成16年3月31日付け、国土交通省道路局長通達による防護柵の設置基準で、「歩行者等の転落防止を目的として設置する柵の路面から柵面上端までの高さは1.1mを基準とする」とされました。したがって、これら3つの橋の欄干は国土交通省の設置基準には全て合致しているわけですが、この基準は橋梁を渡る歩行者自転車の安全に配慮したもので、本件のような意図的な橋梁からの飛び込みは想定していません。一方、他県の実績からですが、欄干の高さを155センチにまで高めた結果、飛び込みは相当程度減少したとの情報もあります。また、自殺企図者は特に人目を気にする傾向が強いため、防犯カメラの設置が有効であるとも聞いております。防犯カメラの抑止効果は広く市民の知るところでもあります。そこで私は、欄干の嵩上げと防犯カメラの併用により、橋梁からの飛び込み自殺をかなりの程度まで抑え込めるのではないかと思っています。欄干の嵩上げについては景観を損なうのではないかとの議論、また橋に加重がかかることによる構造上の問題等議論すべき点は多々あろうかとは思います。ただし、貴重な命を救うという判断に立てば、これらは技術的な課題であって十分克服できる問題であろうと思います。また、仮にこれらの橋で止められても、「自殺企図者は他でやるよ」との議論もあろうかと思います。しかし、これらの人達に共通する傾向として、場所は特定して行うという事と、一度止まるとそれで終わる例も多いとのことであります。いかに、水際で止めることが大事かという事であります。青梅警察署もこの問題を極めて重大と捉えた上で、救える命は救うとの観点から、各方面に積極的に働きかけを行っています。市長に伺います。以上の点から、神代橋・奥多摩橋の欄干の嵩上げ・防犯カメラの設置を西多摩建設事務所に強く要望すべきと考えますが、市長の答弁を求めます。
◆2回目質問の市長答弁(全文)
橋梁の欄干の嵩上げと防犯カメラの設置についてお答えいたします。橋梁の欄干の高さにつきましては、転落防止を目的とした防護柵の基準がある中、自殺防止を目的とした基準がない状況であります。管理者である東京都西多摩建設事務所によりますと、神代橋・奥多摩橋の欄干の高さについては、転落防止の基準を満たしている、とのことであります。しかしながら、これらの橋梁につきましたは、自殺者が多い現状でありますので、欄干の嵩上げなど、どのような対策が必要か、東京都西多摩建設事務所に協議してまいります。また、カメラにつきましては、今後、関係機関等と協議する中で、設置やその効果等、研究課題とさせていただきます。
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